24 Songs

for soprano and piano (2017-2019)

INSTRUMENTATION

Soprano + Piano


DETAILS

Duration

60'


First performance

21 March 2019

performed by Noriko Yakushiji (voice) & Yuko Hironaka(Pf.) 

at Koen-Dori Classics in Tokyo Japan. (World premiere)



〈 1. オープニング “Opening"〉


【Lyrics】

皆さん こんにちは 私の名前は、薬師寺典子です 今日は、わたしの歌声をお届けします

でも私、不安になる時があるの この声がいつか枯れてしまうのではないかと 恐ろしくて夜も眠れない  そんな夜は

踊り明かすの 一晩中 死ぬまで踊り続けて ワンランク上の私になるの 私ならそれが出来るってみんな知ってる

やめて! 私、こういう音楽大嫌いなの

楽しい時はいつも 嗚呼、全然上手く歌えない どうしちゃったのかしら 私、上手くなりたいの 誰よりももっと もっともっともっと

上手くなりたいの やめて! あれ? 音楽が聴こえる あれ? 音楽が聴こえる あれ? 音楽が聴こえる この音楽に合わせて 狂ったように踊るの! 猫のように

猫? 猫? にゃーお にゃーお にゃにゃにゃにゃーお

猫にnyaっても 私、歌うの 猫にnyaっても 私、歌うの 私、歌う 私、歌う 歌い続けるの

ご来場の皆さま 今日は存分に私の歌声を 楽しんで帰ってください


〈 2. 退屈な日々 “The Empty Canvas"〉


【Lyrics】

君への欲望が愛へと変わる時 

やり場のないこの退屈さは

何処かへ消えてゆくだろう

君が嘘をつこうと 

誰かとキスをしても 

涙も出やしない 

怒りも感じない

気づけば僕だけ 

愛を知らずに生きてきたみたい

全てが無意味だと気付いたその日に 

僕は全ての絵を切り裂き燃やしたのさ

君を愛せたなら 君を憎めたなら 

退屈な今日が終わるだろう

(for A. Moravia)


〈 3.来て、見せて、聴かせて “let me listen"〉


【Lyrics】

来て 見せて 聴かせて 君の声を 僕の声を  聴かせあって 見せあって  触れあって 口づけあって 重なりあって 手と手が触れて すぐ また 来て 見せて 聴かせて


〈 4. 悪い娘 “niña mala"〉


【Lyrics】

君を愛し 君を憎み 全ての愛を 全ての時を

捧げてきたはずなのに まだ物足りない顔して 

僕を誘う 地獄へ誘う

笑みの真ん中に光る淡い蜂蜜色の瞳が  僕を思考停止にする もうこれで終わり

僕は君の奴隷になる 何度裏切られても 変わらぬ恋心 変わらぬ想い 繰り返す 僕は君に取り込まれる 繰り返し  犬のように捨てられても 悪い娘の悪戯に付き合い続けるの 君の悪い悪戯は 愛をむき出しにして  君は僕を休ませない 僕は君を忘れたいの 何度も試みた 君は誰の娼婦になる 君は誰の雌犬になるの 支配され捨てられるのは似合わない 僕は君を守り続け 全ての悪と欲望から  ずっとずっと守り続けるの 愛してる永遠に 悪い娘よ 僕を煩わさないでおくれ (for M. V. Lliosa)


5. 私を見つけて “Where am I now"〉


【Lyrics】

   を

 た

  し

わ  を が

 たし さ

わた    し

  しを   て

わたし さが     し

 たしを  して  た

わ しを がし     を

わた をさ  て わ

わ  を がして  たし    て

 たし さ して わ  を  け

わた  さが て   しをみ

  しをさがし  わた   つ

わたし さが   わ しを  けて

 たしを  して わた をみつ

わ しを がし  わたし み  て

わたしを がして わたしをみつ て

わたしをさ して わたしをみつけ

わ    が     し    て

わ    が     し   けて

わ    が    たし み けて

わ   さが   わ しをみつけて

わ  を がして わたしをみつけて

わたし さがして わたしをみつけて

わたしをさがして わたしをみつけて 


〈 6. ??? 〉



〈 7. PapaとMama “Papa & Mama"〉


【Lyrics】

papa papa papa papa papa papa papa ……..

mama mama mama mama mama mama…………….


〈 8. 誰も起こしてはならぬ “No one shall wake him up"〉


【Lyrics】

眠る彼の横で 目を瞑る午前二時 曇る窓の向こう側は 冷たくまぶしい いずれ彼も目覚め 全てを知る時が来る  だから深い闇の中 眠れ朝まで 呼び戻すな 深い眠りから 彼を 今は 目覚めの時は 今ではないから 眠れ 眠れ 深い霧の中で 光る夢は 君だけのものだと教えよう 目覚める時には 呼び戻すな 深い眠りから 彼を 今は 目覚めの時は 今ではないから 眠れ 眠れ 時が来るまで 泣くな 今は 泣くな 眠れ 朝はまだ来ない 眠れ


〈 9. ワルツ “博物館” Waltz “Museum"〉



【Lyrics】

時を止めて あなたの服を脱がして 耳飾りだけにするのさ

盗んだ服を部屋に飾るの  白い絹の下着も ルージュの付いた吸い殻も

凍る時の中では 君だけを愛せるの 

世界の美と意味とが ひとところにあると信じられるから

九年ぶりの君の裸は 昔と同じ 黒子の場所も

歪められた眉の下で閉じる瞼 

爪を立て噛みつき喘ぐ君を僕は知らない

過ぎる時の流れは 僕だけを取り残し 君を死へと追いやる

既に手遅れだと知ってて君を愛し 幸せを感じていた

君が最後に着たドレスには 今も大きな赤黒いしみ

君の そばで 僕は 眠りに つく

(for O. Pamuk)


〈 10. エチュード “ETUDE"〉


【Lyrics】

大学に落ちたけど 彼女が出来た 

四回落ちたけど 彼女が出来た

お金はないけれど 家族が増えた 

仕事もないけれど 家族が増えた 不満はないけれど 不安もないけれど 

理想の自分と違う 何かが違う

lalalalalala… 他人を羨んだとしても 

誰かのせいにしたとしても 誰かを愛しても

過ぎた時は戻らない これこそが人生だ 

上手く生きろよ 後ろを向くな

一度きりの人生だ 楽しむだけさ 強く生きろよ

止まるな 働け 歩み続けろ

これが僕の人生だ


〈 11. 間奏曲 “Intermezzo"〉



〈 12. 雨降る夢 “Rainy Dream"〉


【Lyrics】

雨 降る 夢  夢 見る なぜ なぜ やめたの なぜ 消えたの 霧 立つ 夜 誰かの 影 誰かの 声 嘘 君だろ 嘘 気づくの 君だと 分かるの 願う夢が 今を覆い隠す 朝に 一人で 笑うの 幻だと 傷 傷つき 今 気づくの  君 愛する 君 帰らぬ 何処に いるの ここには いない 君の いない 部屋で 思う 今 分かるの 今 失う 悲しみを 祈る夢が 今を覆い隠すまで 消し去るまで 夢の中で生きる 雨 降る 夢 なぜ やめたの なぜ 消えたの (for G. Greene) 


〈 13. エスプレッシーヴォ “Espressivo"〉



〈14. 長い終わり “the beginning of the end"〉


【Lyrics】

長い 長い終わりが始まる 今 この場所で

僕らの終りが 世界の終りが 全ての終りが


〈 15. “32"〉


【Lyrics】

バス停でお喋りしている女子高生が僕を指さし笑っている彼女達の幸せそうな顔は僕を不安にさせるいらだたせる青春の残りかす集めても彼女たちは僕に見向きもしないの後悔が苛立ちを加速させあの頃を取り返す試みも無駄骨さ 若さという美しさだけで世界に勝負を社会に喧嘩を挑み続けてきた君たちもいつの日か年を取りくたびれてその美しさを失うときが来るあの日あの時あの場所で僕はどのように生きれば良かったのかそれは誰にも分らない時は思いもかけない速度で過ぎる 恋をしたあの娘も今は誰かの母親になって傷つけた友も今は何処で何をしているかも分からない今の自分は昔の自分とは全く別の人間になった青春と情熱が消えていく音が聞こえる時長い終わりが始まる


〈 16. アルペジオ “arpeggio"〉


【Lyrics】

いつも見る 僕の夢 同じ場所の 同じ話

目が覚めて 目が合うの 同じ顔の 同じ人

昨日がまた コピーされる 今日も 明日も 同じことを

繰り返すだけ 繰り返すだけ 命尽きるまで 明日もまた 繰り返す 何度も また 

同じこと 今日も 繰り返す 次の日も ずっと でも

僕らは 年をとる いつの日か 擦り切れるの 

繰り返しの中で 

もう 見えなくなるまで 死ぬまで 繰り返すだけ


〈 17. 息をするように “Like breathing"〉


【Lyrics】

息をするのに疲れすぎただけ 

眠るように終わりの時が来ると願う

深い霧に包まれるように 目を閉じ

祈っても 願っても ゆだねても 消えてゆく 消えてゆく

いずれ時が来ると知っているはずなのに なぜ なぜ 終わりを恐れる 儚く 冷たく 消え去る 喜びも 悲しみも 深い絶望も 今 終わりの時が来た さようなら


〈 18.罪深い男のうた “The song of Sinful man"〉


【Lyrics】

いつも乗る電車の中 真面目そうな男と  肩がぶつかり躓いた  そいつ気づかないふりをして 薄ら笑いを浮かべていた 周りにいた女子高生も  見て見ぬふりをしてクスクス笑いながら電車を降りてく  許せよ 隣人を   自分を許してくれる人を、愛してもどんな恵みがあるだろう  彼を許せよ 電車を降りるそいつの後を 走って追いかけ 謝れと詰め寄ったんだ    何故、憎みあう 何故 裁きあう 愛しあえ そいつ知らないふりをしたので  怒りにまかせて右の頬を殴った  許し給え 彼の罪を 鼻から血を出すそいつは   左の頬も差し出した 僕は恥ずかしくなって 許し給え  その場から逃げ出した 許し給え 手に付いた血もそのままに  憐れみ給え 彼を 許し給え 後悔なんかしていない 全部あいつが悪いんだ 自分に言い聞かす 鏡の中 僕の顔  あいつと同じ目をしてる 罪深い男たちのうた


〈19. ニュー・ウェーブス “New Waves"〉


【Lyrics】

Yeah! 時の Hoo! 波に Woh! 乗るの ゆらり ゆらりと 取り残されないように ふわり ふわりと みんなの真似して Ho! Wow! Yeah!


〈 20.両方になる “Be Both"〉


【Lyrics】

僕が君ならば 君が僕 

君が僕ならば 僕は君さ

君が僕 やめるならば 

僕は君 やめるだけさ君が君 やめるなら 僕は僕じゃない

君と僕 一つになるならば 

君は僕と生きる 君は僕と終わる 同じ時に

僕は君になる 君は僕になる 同じことさ

君たちも僕になれる 僕たちも君になれる

君は僕に 僕は君になれる 僕は君になれる いつの日か

僕は君の生まれ変わりさ そう!

君は僕の生まれ変わりさ そうだろ 

あれ? 

そう!

僕は君だ 君は僕だ

君は僕になるの 

僕は君 

君は僕


〈 21. エモーショナル・エコー "Emotional Echo"〉



〈 22. 五番目の私 “I am the Fifth"〉


【Lyrics】

誰も今 私のことを覚えていない

目と目が合っても 誰も気づかない そんな私を

見つけて 私を 探して にじんだ写真の中で 

黒いしみとなり消え去る私を見つけて 今すぐに

あなた まだ 同じ顔をして 同じ喋り方をしてる

でも でもね 目の輝きは消えて 目と目が合わないの

時は 人を変えてしまうの いつも良くも悪くも

記憶の中のあなたは 今でも美しくて魅力的だけど

忘れて 消えてく 忘れて 消えて滲み溶けてゆく

消えてく 溶けてく 全てが 

黒い大きなしみに取り込まれ消える時広がる 私を


忘れたい人よ 私を見つけて 今すぐに



〈 23. 中間地点 “Way Point"〉

【Lyrics】 夢 消えて 残らず 消えて もう 見えぬ この先 見えぬ 手遅れ 全て 手遅れ もう いない みんなはいない 何処 いるの 隠れているの 乗り遅れ 取り残されて もう 戻ることもできない まだまだ先は長い でも 決めなければならない どちらに進むか 今ここで 上り 下り 同じところで足踏みする 一人きりで 書いて 消して 書いて 進み 戻り 止まる  前に進めないの 今 一人 この先 一人  決める時 先に行くとき みんな 消えた どこかに消えた この光 わずかな光 まだ 見える 微かに 見える まだまだ一人でやれると思ってたけれど そろそろ終わりが見えてきた だから 上り 下り 上って下る 同じ場所で 足踏みする 書いて 消して 奏でて 進み 戻り 止まる  前に進めないの 夢 消えて 跡形もなく 消えて 消える 今 消える 全て 消えて  残るのは 細い 細い 道


〈24. わたしのことを忘れないで “forget me not"〉


【Lyrics】

わたしのことを忘れないで 愛したことを忘れないで あなたの記憶が 世界の記憶に ぬり変えられても 色褪せる夢をみたあの夏も 色褪せる恋をしたあの人も 雲のように消えてゆく 後もなく消えてゆく 作られた記憶の霧の中で あなたがつけた癒えぬ傷も 気づかぬうちに消えてゆくの 全ての想いを 覆いつくした 深い霧の中に 忘らるる 耐えきれぬこの傷も 忘らるる 呪われたこの愛も 夢のように消えてゆく 知らぬ間に消えてゆく 作られた記憶の霧の中で 消えてゆく この歌も この声も わたしのことを忘れないで 愛したことを忘れないで 二度と会えずとも